何もかも、逆
誤った自分への認識がそのままでいると、自分と他人は別々の
もので、その個々に価値があるとか無いとかいう価値観から
派生している問題を処理しながら生きて行く羽目に陥る。
いわば、ごく一般的な人生。
他の選択肢があるとも思えないほど当たり前の。
離れてみると、
そもそも個々に価値があるかないかは問題ではないし、
そもそも個なんてものが無い事が当たり前に感じる。
自分を攻撃してくるかに聞こえていた個の認識への指摘は、
個ではなくて全体共有しているただの記憶的認識への
指摘に過ぎない、と。
個をアイデンティティにして生きていると、
自分に生じる感覚的なもの、思考を、
自分で取捨選択できる支配権がある事を疑っていない。
だから人の話も取捨選択していく事を疑わない。
離れてみると、縁する話や感覚からは逃げられない事だけが
分かり、そう言ったものの全てをそのままにしてこそ、
個の素晴らしさが発揮される事を知る。
何もかもが逆なんだよ。
2017/4/19 久保 真礼