2017/10/03
近くに
そこにある、あそこにもある、ここにもある。
そしていつでも、どんなときもある。
けれど、気づけない。これではない。なんでだ。
遠くにあるものではないことは分かる。
理解できるものでもないと、何となく分かる。
近すぎるほど近くにある。というか最初は既にそれなのだ。
もう散々やった。
そろそろ近くにあるそれに気づいてもいいんじゃないか。
気づくという行為すら、
傷つけて無くなってしまうほど繊細に見えるものだけれど。
無くなってしまったように見えても、それでもやはり、
そこにもあそこにもここにもある当たり前の事実に。
2016/8/17 植村 健司
2017/10/02
大変なことだ
ある人が、分からない、の結論を出さない
本当のわからないの中を通り抜ける瞬間があった。
こういう時、本物が顕れる時、
私の目にはなぜか涙がどっと溢れ出す。
悲しい訳でも、感動した訳でもないまま。
これは、何かの本性なのだと感じる。
自分が、彼のように立てた事があったのか、
私には自信が全くない。
それほど、素晴らしい瞬間があった。
だけど、不思議な事に、その一瞬だけを見逃してしまう仲間、
この場に居合わせない仲間がいるのは、不思議な事だ。
それは誰の責任でもなく、もはやピンポイントでその瞬間だけ
トイレに行ってしまう人がいたりと、
もう、本当に何も選べないのだと感じる事が同時に起こる中、
私は誰をも責める事ができない事が十分に分かっているのに、
とても腹を立ててそこにいる。
そして、やはりどうしようもないくらい何もできない事に、
ただ呆然と居合わせるしかないのだった。
あの瞬間は、私のためにあったのかもしれない。
いや、思いあがっているつもりはなくて、
私が気づかなくてはいけない事が目の前にあったのかと思う。
稽古に終わりはないのか、と思う。
通ったところで、目を覚ましていないと駄目なんだと思った。
常に新しい、自分がまだ開けていない所が
稽古では見つかるみたいで、それを信じてそこに立つなんて
下らない事は役に立たないようで、
ただただ、目を覚まして立っていないといけない。
本当に、それは大変な事だ。
2017/5/1 久保 真礼